結婚式のキャンセル料と契約成立の時期

結婚式のキャンセル料と契約成立の時期|契約書と約款で確かめること

このブログの概要|読了目安:約12分

本日のブログは、結婚式のキャンセル料についてお伝えします。婚礼施設との契約では、申込書への署名と申込金の支払いが一般的です。この契約のキャンセル規定には、解約時の費用の発生時期、対象、金額が定められています。では、キャンセル料はいつから、どのように発生するのでしょうか。

結論からお伝えすると、結婚式のキャンセル料は、契約成立日から、婚礼施設の約款に定めた基準で発生します。その基準には業界団体が示すモデルがあり、最高裁まで争われた訴訟でも、モデルに沿った婚礼施設の規定は認められています。

婚礼施設との契約にはクーリング・オフの適用がなく、契約が成立すれば、その日から約款の基準が適用されます。なので、一般に婚礼施設は契約時に約款を提示し、契約の成立時点とキャンセル料の算出方法を説明しています。

本日のブログでは、キャンセル規定の内容と、それを裏付ける業界の基準と裁判の結果をお伝えします。見積もりの見方については、必要な範囲に絞って、2026年10月9日のブログ「初回見積もりの見方と確認項目」からご紹介します。

■ このブログでわかること

  • 結婚式の契約の成立時点
  • キャンセル料の内訳
  • 業界団体BIAのモデル約款が示す基準
  • 最高裁まで争われた裁判の結果
  • 契約時の説明で確認する事項

キャンセル料の相談における判断の根拠は契約書にあります

キャンセル料に関して実際に寄せられた相談を見ると、判断の根拠はいずれも契約書に記載されていました。自治体の相談事例と新郎新婦の相談を整理すると、次の四つに分かれます。

  • 契約の翌日に解約:婚礼施設を決定して内金20万円を支払い、翌日に再検討のうえ解約を申し出たところ、内金は返金されない規定でした
  • 翌週に解約:日程の確保のために書面に署名し、申込金10万円を支払い、翌週に解約を申し出ました
  • 規定の解釈に迷う:契約書に「何日前までは何%」との記載があり、前金10万円とは別にキャンセル料を支払う必要があるのか迷いました
  • 契約後の迷い:契約から数週間後に不安を感じて解約し、内金の半額が返金されませんでした

1つ目は京都府「結婚式場の予約トラブルについて」、2つ目は福岡市消費生活センター「結婚式場のキャンセル料」の事例です。3つ目はYahoo!知恵袋の「結婚式のキャンセル料って、絶対払わないといけないですか?」(2022年7月)、4つ目は新郎新婦本人のnote「式場変更するか迷っているあなたへ」(2025年10月)から要約しました。

四つの相談に共通するのは、いずれも判断の根拠が契約書のキャンセル規定に記載されていたという点です。京都府の事例でも、新郎新婦は契約書を受け取っていました。

一般に婚礼施設は、契約時に約款を提示して説明しています。だからこそ、その説明の中で契約の成立時期と解約時の取扱いを確認しておけば、いずれの相談の内容も契約前に把握できました。

✔ 即日に決定する場合も同様です

見学当日に婚礼施設を決定することも、ご納得のうえであれば適切な選択です。その場合も、契約時の約款の説明で、契約の成立時期とキャンセル規定を確認しておけば十分です。

結婚式の契約は署名と申込金の支払いで成立します

業界団体が各社の約款作成のモデルとして公表している約款には、申込書への署名と申込金の支払いで契約が成立するとの記載があります。このモデル約款については、後の章で詳しくお伝えします。

ただし、契約時に支払う金銭の名称は、婚礼施設によって異なります。京都府「結婚式場の予約トラブルについて」によると、日程の確保のために支払う金銭は、申込金・予約金・仮押さえ金・内金・手付金など様々な名称で説明されているとの記載があります。なので、名称にかかわらず、次の二点を契約時の説明で確認しておくことが大切です。

申込金予約金仮押さえ金内金手付金名称は婚礼施設ごとに異なる① 支払いによる  契約成立の有無② 解約時における  支払金の取扱い婚礼施設との契約にはクーリング・オフの適用なし京都府と福岡市消費生活センターの資料より作成
申込金予約金仮押さえ金内金手付金名称は婚礼施設ごとに異なる① 支払いによる契約成立の有無② 解約時における解約時の取扱い婚礼施設との契約にはクーリング・オフの適用なし京都府と福岡市消費生活センターの資料より作成
図1 契約時の二つの確認事項

福岡市消費生活センター「結婚式場のキャンセル料」(2022年1月)の事例では、日程の確保のために書面に署名し、申込金10万円を支払った方が、翌週に解約を申し出たところ、返金を断られました。

同センターはこの事例について、次の二点を説明しています。

  • 日程の確保を目的とした署名と支払いであっても、挙式の契約が成立していると考えられること
  • 婚礼施設との契約には、クーリング・オフの適用がないこと

つまり、支払う金銭の名称が仮押さえ金や予約金であっても、書面への署名と支払いがそろえば、契約として扱われると考えられます。だからこそ、契約時の説明の中で、署名する書面が何の契約書なのかを確認しておくことが大切です。

結婚式のキャンセル料は三つの費目の合計で決まります

契約成立後に解約すると、キャンセル料は、解約の時期に応じて「申込金の一部」「見積額に対する割合」「発注済み商品の代金」を合計した金額になります。キャンセル規定の書き方は婚礼施設ごとに異なりますが、内訳はこの三つです。

申込金の一部・返金の有無・キャンセル料への充当見積額×割合・見積額の基準時点・時期ごとの割合発注済み商品の代金・発注済みの商品・商品の金額++
申込金の一部・返金の有無・キャンセル料への充当+見積額×割合・見積額の基準時点・時期ごとの割合+発注済み商品の代金・発注済みの商品・商品の金額
図2 結婚式のキャンセル料の内訳

申込金の一部

一つ目は、申込金の取扱いです。論点は、返金されるのか、キャンセル料に充当されるのかという点にあります。Yahoo!知恵袋に2022年12月に寄せられた「結婚式場のキャンセル料について」では、申込金20万円を支払った方が、「151日以前は申込金の50%」という規定の解釈に迷っていました。

迷っていたのは、20万円とは別に10万円を支払うのか、20万円のうち10万円が返金されるのかという点です。このように、同じ一文でも二通りに解釈できる規定があるため、解釈に迷う点は、契約時の説明の際に確認しておくことをおすすめします。

見積額に対する割合

二つ目は、見積額に一定の割合を乗じる部分です。ここで見落としやすいのは、計算の基礎となる見積額が変動する点です。

2026年10月9日のブログ「初回見積もりの見方と確認項目」でお伝えしたとおり、見積額は人数やランクの選択に応じて変動します。なので、割合だけでなく、どの時点の見積額を基礎にするのかも確認しておくことが大切です。

発注済み商品の代金

三つ目は、発注済み商品の代金です。招待状の印刷や衣裳の手配など、婚礼施設が外部に発注した後の解約では、その代金が加算されます。そして、この代金は打合せが進むほど増加します。

☑ 契約時の確認事項

  • 申込金は返金されるのか、キャンセル料に充当されるのか
  • 割合の基礎となる見積額は、どの時点のものか
  • いつから、何に対して何%が発生するのか

キャンセル料は正当な取り決めであり判例でも認められています

キャンセル料は、婚礼施設と新郎新婦の間の正当な取り決めです。なぜならば、解約があると、婚礼施設はその日時に別の新郎新婦の予約を受けられないことがあり、発注済み商品の代金も発生するからです。

ただし、消費者契約法第9条第1項第1号は、解約に伴う違約金などの額が、同種の契約の解約で事業者に生じる平均的な損害の額を超える場合、その超える部分を無効と定めています。では、平均的な損害はどのように算出するのでしょうか。

BIAのモデル約款

その基準の一つを、業界団体の公益社団法人日本ブライダル文化振興協会(BIA)が「挙式・披露宴会場における改訂モデル約款」で示しています。BIAは1997年に共通約款を、2007年にモデル約款を作成し、学識者や弁護士を交えた委員会で見直して改訂版を公表しました。要点は図3のとおりです。

契約の成立申込書への署名 + 申込金の支払い申込金の扱い代金・解約料金・日程変更料金に充当平均的な損害額 = 逸失利益 + 実費逸失利益想定される粗利益× その日時を再販売できない確率実費すでに発注した商品の代金・解約料、衣装解約料BIA「挙式・披露宴会場における改訂モデル約款」より作成
契約の成立申込書への署名 +申込金の支払い申込金の扱い代金・解約料金・日程変更料金に充当平均的な損害額 = 逸失利益 + 実費逸失利益想定される粗利益× その日時を再販売できない確率実費すでに発注した商品の代金・解約料、衣装解約料BIA「挙式・披露宴会場における改訂モデル約款」より作成
図3 BIAの改訂モデル約款の要点

図3のとおり、改訂モデル約款は、解約料金を婚礼施設が得られなくなる利益と、すでに発生した実費の合計としています。時期ごとの解約料金のモデルは、BIAが2021年2月に実施したアンケートをもとに、図4のように示されています。

25%申込金50%申込金全額申込金20%25%30%35%40%45%全額365日前まで364〜180日前179〜150日前149〜120日前119〜90日前89〜60日前59〜30日前29〜10日前9日前〜前日当日149日前以降は、見積額(サービス料を除く)に対する割合+商品代金・衣装解約料数値はBIAが2021年2月のアンケートから算出したモデル。実際の解約料金は各婚礼施設が平均的な損害額をもとに設定BIA「挙式・披露宴会場における改訂モデル約款」より作成
365日前まで申込金の25%か3万円の低い額364〜180日前申込金の50%+商品代金179〜150日前申込金の全額+商品代金149〜120日前20%119〜90日前25%89〜60日前30%59〜30日前35%29〜10日前40%9日前〜前日45%当日全額149日前以降は、見積額(サービス料を除く)に対する割合+商品代金・衣装解約料数値はBIAが2021年2月のアンケートから算出したモデル。実際の解約料金は各婚礼施設が平均的な損害額をもとに設定BIA「挙式・披露宴会場における改訂モデル約款」より作成
図4 BIAの改訂モデル約款が示す解約料金のモデル

図4のとおり、キャンセル料は挙式日が近づくほど段階的に上がり、150日前までは申込金と発注済み商品の代金の範囲に収まります。なぜならば、挙式日まで期間があるほど、婚礼施設はその日時に別の新郎新婦の予約を受けやすく、発注済みの商品も少ないからです。

ただし、BIAは、実際の解約料金は各婚礼施設が自ら算出した平均的な損害額をもとに設定するものとしています。なので、婚礼施設ごとの規定がこのモデルと同じとは限りません。

最高裁まで争われた2件

こうした業界の約款の考え方は、裁判でも認められています。最高裁まで争われた2件では、いずれも婚礼施設の規定が認められました。

京都の適格消費者団体である京都消費者契約ネットワークは、2011年10月11日、婚礼施設を運営する株式会社ベストブライダルと株式会社プラン・ドゥ・シーの解約料の規定について、平均的な損害を超えるとして、使用の差止めを求める訴えを京都地裁に提起しました。同ネットワークが内閣府の消費者委員会に提出した訴訟一覧(2018年6月26日現在)によると、結果は図5のとおりです。

ベストブライダル2011年10月提訴京都地裁2013年4月26日大阪高裁2014年2月21日最高裁 上告不受理2015年2月13日規定は平均的な損害を超えない 婚礼施設側の主張を認めて確定プラン・ドゥ・シー標準約款と同じ規定京都地裁2014年8月7日大阪高裁2015年1月29日最高裁 上告不受理2015年9月2日規定は平均的な損害を超えない 婚礼施設側の主張を認めて確定東京地裁の事案344日前の解約東京地裁(一審)2026年9月29日控訴する方針婚礼施設側と報道申込金と実費を超える部分は無効京都消費者契約ネットワーク「差止請求訴訟一覧」、弁護士ドットコムニュース(2026年10月3日)より作成
ベストブライダル2011年10月提訴京都地裁 2013年4月26日→ 大阪高裁 2014年2月21日→ 最高裁 2015年2月13日 上告不受理規定は平均的な損害を超えない婚礼施設側の主張を認めて確定プラン・ドゥ・シー標準約款と同じ規定京都地裁 2014年8月7日→ 大阪高裁 2015年1月29日→ 最高裁 2015年9月2日 上告不受理規定は平均的な損害を超えない婚礼施設側の主張を認めて確定東京地裁の事案344日前の解約東京地裁(一審) 2026年9月29日→ 控訴する方針 婚礼施設側と報道申込金と実費を超える部分は無効京都消費者契約ネットワーク「差止請求訴訟一覧」、弁護士ドットコムニュース(2026年10月3日)より作成
図5 婚礼施設の解約料をめぐる主な判断

いずれの事件も、解約料の規定は平均的な損害を超えるものではないと判断され、最高裁の上告不受理により婚礼施設側の主張を認める判断が確定しました。また、同じ一覧によると、プラン・ドゥ・シーの事件で争われたのは、当時の事業者団体の標準約款と同じ内容の規定でした。

2026年9月の東京地裁判決

一方で、規定の水準によっては一部が無効とされた例もあります。弁護士ドットコムニュースが2026年10月3日に報じた、東京地裁の2026年9月29日付の判決です。報道によると、事案の概要は次のとおりです。

  • 2023年に、平日挙式で宿泊付きのプランを契約し、申込金10万円を支払った
  • 見積額は約428万円(税込)で、規定は364日前から181日前の解約を「申込金と見積額(税抜)の30%」としていた
  • 挙式の344日前に解約を伝え、婚礼施設側は約128万円を請求した

報道によると、裁判所は平均的な損害を、逸失利益と実費の合計と捉えています。つまり、婚礼施設に損害が生じること自体は前提としています。そのうえで、180日以上前の解約であれば通常は再販売が可能であるとして逸失利益を0円とし、申込金と実費を超える部分を無効としました。

この事案の規定は、同じ時期についてBIAのモデル約款が「申込金の50%と商品代金」としているのに対し、見積額の30%を加えたものでした。ただし、これは地裁(一審)の判断であり、婚礼施設側は控訴する方針と報じられています。なので、この判決だけを根拠に、1年前の解約であれば申込金のみで足りるとは言えません。

算定根拠の説明

キャンセル料の根拠の説明についても、法律に定めがあります。消費者契約法第9条第2項は、事業者が解約料を請求する際に、消費者から求められたときは、その算定根拠の概要を説明するよう努めると定めています。この規定は2022年の改正で追加されました。

さらに、消費者庁の「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会」は、2026年6月18日の第5回で解約料を議題とし、2026年9月10日に中間取りまとめを公表しました。中間取りまとめは、第9条第1項第1号の見直しは今回は行わず、算定根拠の説明では、参考にした業界などの考え方があればその旨を示すよう促す方向を示しています。

つまり、BIAのモデル約款のような業界の考え方を示して説明することが、今後の方向として挙げられています。ただし、中間取りまとめは見直しの方向を示したものであり、現時点で法律が改正されたわけではありません。

✔ この章の要点

  • キャンセル料は正当な取り決めであり、無効となるのは平均的な損害を超える部分のみです
  • 最高裁まで争われた2件では、婚礼施設の規定が認められました
  • 報道された東京地裁の判決は一審の判断であり、すべての契約に当てはまるものではありません

契約時の約款の説明で確認する五つの事項

ここまでお伝えしたとおり、一般に婚礼施設は契約時に約款を提示し、キャンセル料の基準を説明します。BIAの改訂モデル約款にも、運用上の注意として、約款はお客様が納得されるまで説明するとの記載があります。また、強引な勧誘が許されないことは言うまでもなく、消費者契約法第4条第3項は、退去したい旨を伝えたにもかかわらず退去させてもらえないまま締結した契約などを、消費者が取り消せると定めています。

そのうえで、BIAが新郎新婦向けの「結婚式場探しのチェックポイント」で挙げているとおり、約款に目を通し、解約期日と料金の関係を確認しておくことも大切です。具体的には、婚礼施設の説明を受けながら、次の点を確認しておくことをおすすめします。

  1. 申込書への署名と申込金の支払いで契約が成立するか
  2. 解約時に、支払った金銭がどのように扱われるか
  3. 挙式の何日前から、何に対して何%が発生するか
  4. 割合の基礎となる見積額は、どの時点のものか
  5. 発注済み商品の代金は、いつから加算されるか

なかでも3つ目の項目については、規定の表をご自身の挙式日に当てはめると、半年前や3か月前に解約した場合の金額を具体的に把握できます。

✔ スタイルを先に決定しておく

挙式と披露宴を前提に婚礼施設を決定した後でほかのスタイルに変更すると、キャンセル料や変更料が発生することがあります。なので、ウエディングのスタイルや招待する範囲を先にご家族と話し合っておくと、婚礼施設を選定しやすくなります(2026年10月6日のブログ「結婚式場を先に決めないということ」)。

解約を検討するときは金額と根拠を確認してから判断します

すでに契約していて解約を検討している場合は、次の点を確認すると、支払う金額とその根拠を確認したうえで判断できます。

  1. 契約書とキャンセル規定を読み、現時点が挙式の何日前に当たるかを確認します
  2. 婚礼施設に、現時点で解約した場合のキャンセル料と、その内訳(申込金の一部・見積額に対する割合・発注済み商品の代金)の提示を依頼します
  3. 金額の根拠に不明な点があれば、算定根拠の説明を求めます
  4. 解約の連絡は、日付が記録に残るようメールや書面でも行います

婚礼施設との協議で解決しない場合は、消費者庁の消費者ホットライン188から、最寄りの消費生活センターなどの相談窓口につながります。

よくある質問

Q申込金は、解約すると必ず返金されないのでしょうか。

A婚礼施設の規定によって異なります。BIAのモデル約款では、申込金は代金や解約料金に充当するとしており、365日前までの解約料金のモデルは、申込金の25%または3万円のいずれか低い額です。

Qキャンセル料の割合は、どの程度が一般的ですか。

ABIAが改訂モデル約款で時期ごとのモデルを示しています。ただし、実際の金額は各婚礼施設が自ら算出した平均的な損害額をもとに設定するため、契約書の規定をご確認ください。

Q契約後に、この婚礼施設で良かったのか迷っています。

A解約を判断する前に、現時点で解約した場合の金額と内訳を婚礼施設に確認し、契約を継続する場合と比較することをおすすめします。弊社のOLLGOODでは、他社で決定した内容についてのご相談にも応じています。

まとめ

本日のブログでは、結婚式のキャンセル料の発生時期と算出方法について、業界の基準と裁判の結果をもとにお伝えしました。キャンセル料は、契約成立日から約款の基準で発生します。その基準には業界団体BIAのモデルがあり、最高裁まで争われた訴訟でも婚礼施設の規定が認められています。

本日の要点は、次の4つです。

■ 本日の要点

  • 結婚式の契約は、申込書への署名と申込金の支払いで成立し、クーリング・オフの適用はない
  • キャンセル料は、解約の時期に応じて「申込金の一部」「見積額に対する割合」「発注済み商品の代金」を合計した金額になる
  • BIAのモデル約款は、挙式日が近づくほど段階的に上がる解約料金のモデルを示している
  • 最高裁まで争われた2件では婚礼施設の規定が認められ、平均的な損害を超える部分だけが無効になる

なので、まずは契約時の約款の説明で、契約の成立時点と、挙式の何日前から何に対して何%が発生するかを確認することをおすすめします。そのうえで、規定をご自身の挙式日に当てはめ、半年前や3か月前に解約した場合の金額を把握しておくと、より適切に判断できます。

契約前の確認や、すでに決定した内容の見直しについて弊社へのご相談を希望される場合は、OLLGOODのお問い合わせからご連絡ください。OLLGOODには、他社で決定した内容についてもご相談いただけるセカンドオピニオンの仕組みがあるため、契約書を別の立場から一緒に読み解くことができます。

用語解説

用語 意味
キャンセル料 契約後に新郎新婦が解約する際、規定に基づいて婚礼施設に支払う金銭。解約料・違約金とも呼ばれます
申込金 申込みや日程確保の際に新郎新婦が婚礼施設に支払う金銭。返金の有無やキャンセル料への充当は規定によって異なります
内金 代金の一部として先に支払う金銭。申込金と同じ意味で使われることもあります
クーリング・オフ 一定の取引で、契約後の一定期間であれば無条件で解約できる制度。婚礼施設との契約には適用されません
平均的な損害 同種の契約が解約された際に、事業者に平均的に生じる損害の額。これを超えるキャンセル料は、超える部分が無効となります
逸失利益 解約がなければ事業者が得られたはずの利益
実費 解約の時点で、外部への発注などによりすでに発生した費用
算定根拠 キャンセル料の金額を算出した根拠
モデル約款 業界団体が、各婚礼施設の約款作成の手本として示す約款。BIAが公表しています
適格消費者団体 消費者に代わって、事業者の不当な契約条項などの差止めを請求できると認定された団体
上告不受理 最高裁が上告を受理しないと決定すること。これにより高裁の判決が確定します

出典一覧

執筆者

株式会社永光 代表取締役 高橋龍一

株式会社永光 代表取締役 高橋 龍一

製造請負とブライダルの2つの事業を経営。婚礼の現場からフリーのウエディングプランナーとして独立後、2015年に株式会社永光の代表取締役に就任し、2018年にウエディングプランナーの業務委託サービス「プラスワン・プランナー」を立ち上げる。SBI大学院大学 MBA在学中。

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製造では組立から倉庫業務まで請け負っています。婚礼では登録フリープランナー78名・施行実績2,127組。まずは今の状況をお聞かせください。